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▼OKRとは
OKR は、Objective & Key Results の略称で、目標管理手法の1つです。Objectiveで設定するのは、「チームで生み出したい新しい価値」や「事業に変化を起こすためにチームで何を目指すか」など、野心的な目標です。Objectiveで掲げたチャレンジの成否を確認するための定量指標としてKey Resultを3-5個設定し、通常業務以上の成長を求めていきます。
▼OKR設定時にリーダが悩む2つのこと
リーダーがOKRを設定する際に悩みがちなことは、以下の2点ではないでしょうか?
- OKRとKPI(通常の目標設定)の違いがわからない
- 目標の難易度設定(60-70%達成が望ましい)が難しい
本記事ではこの2点について解説します。
1.OKRとKPIの違い
→KPIはヘルスチェック、OKRは既存業務にとらわれないチャレンジ
たとえば、業務が健全に進捗しているかをチェックする指標の例として、
- 時間あたりの開発・製造進捗、バグ・不良品出現率
- リード獲得数、受注率
- 顧客のサービス定着までの時間、解約率・離脱率
- PV数、CV率、獲得顧客あたり費用
などがあります。
KPIは上記のような指標のそれぞれを指し、この指標の良し悪しから、プラスの効果や悪影響をもたらした施策・要因を分析するきっかけが生まれます。KPIはいわばビジネスのヘルスチェック指標です。
KPIも重要なものですが、実は目標設定の肝は、チームや事業の戦い方のレベルを高めるため、KPIのどの値を「どのような戦略やチャレンジ」によって改善させるかを考え抜くことです。
OKRを設定する際は、この新しいチャレンジの戦略と成否を監視する指標を設定するのです。
では具体的なOKR設定例を見てみましょう。
▼例)以下はあるオフィス製品のOKRです。
Objective:新しい顧客獲得販路を生み出しビジネスを3倍に拡大する
KR:大手量販店を開拓し、想定見込み○○個の販路を獲得する
KR:法人顧客獲得のパートナーを50社開拓し、XX円を売り上げる
KR:○○製品に埋め込みで出荷できるよう業界大手3社と契約締結する
上記は、これまでの販路以外を開拓し、ビジネスを飛躍させようとするOKRです。
KPIそのものでなく、KPIの発生ロジックを変えうるような目標をOKRとして設定します。
2.60-70%達成とは何か、どのように難易度を設定するのか
→KPIの目標値を2倍にするのでなく、取り組んだことのない新たなチャレンジを設定する。やったことがないからこそ達成可否がわからず、60-70%達成に落ち着く。
1.で、OKRとKPIとの違いについて解説しました。OKRはこれまでのビジネス・プロセスを革新して高い成果を生むようなチャレンジを設定します。このチャレンジは、多くの場合会社やチームとして「はじめて取り組む」プロジェクトとなり、成否に確証が持てないケースがほとんどではないでしょうか。達成できるかどうかわからないが、精一杯チャレンジをする。その結果、おそらく50%、良ければ60〜70%の達成度になります(当然失敗もありえます)。
しかし当然、業務上、新しいチャレンジばかりにリソースを割いてばかりもいられません。Googleでは、コミットKRとチャレンジKRを一つのObjectiveの中に設定します。これによって当然クリアしておかなければならないKRと、Objectiveを達成するために必要なチャレンジKRを切り分けて運用しているのです。
OKRでは60〜70%達成の難易度で設定する、とは、実はKPIを倍にした目標設定でなく、新しいチャレンジが必要なKRが存在し、その成否はわからない。しかし工夫を凝らすことで60-70%は達成できるように努力する、というものなのです。常に戦い方を有利にする一手を考え、成長を続けていこうという姿勢が重要です。
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